ちゃららのごくどう日記

土佐弁で、なまけ者とか、ぐうたらな人のことを「ごくどうもん」と言います。自由な土佐の山間から、田舎のおばちゃんが、あれこれ書いてみます。

高知のおんちゃんは、遊びが大好き

f:id:kitagawayuzu:20180627084347j:plain土佐弁で、おじさんのことを、おんちゃんと言う。

これは、親しみを込めた方言で、高知では、親戚の叔父さんのこともおんちゃんと言うし、隣に住んでる、気のいいおじさんのことも、おんちゃんと呼ぶ。関西弁で言うところの「おっちゃん」みたいなもんだ。

そんな、おんちゃん達のことを、今回は、ちょっと書いてみようと思う。

 

私の周りにいるおんちゃん連中は、おしなべて、遊ぶことが大好きである。

おんちゃんと呼ばれるのは、概ね、40歳以上。年齢層は幅広く、70歳を過ぎていようが、元気でアクティブなら、おじいちゃんではなく、おんちゃんである。

気の合う仲間なら、おんちゃん達は年齢差など関係ない。親子ほど歳が離れていても、仲のいいツレ(友達のこと)で、互いにずけずけとものを言い合う。一応、最低限のルールというか、年長者への敬意はちゃんと払うのだが、目上であろうと、冗談を交えつついじるし、いじられるほうも、容赦なく返す。お酒が入ると、たまに口論になることもあるが、翌朝には「昨夜は酔うてすまんかった」で、大抵のことは済む。

 

つまり、高知の田舎のおんちゃん連中は、やることがおおらかで、面白いのだ。

 

今の時期なら、川遊び。もちろん、いい大人だから、川でバシャバシャ水浴びをするような、お子ちゃま遊びはしない。鰻や鮎、アメゴ(ヤマメ)などを捕まえてくる川漁が、田舎のおんちゃん連中の大好きな遊びで、先日も、捕まえた鰻でバーベキューをした。

 

誰が音頭を取っているのかは知らないが、毎年今頃になると「今度の土曜日、はえ縄大会、するで」という電話が主人の携帯にもかかってくる。連絡を受けた主人は、その日から浮足立ち、土曜日の朝には仕事をほっぽらかして、「後のことは、お前に任せた」と言い残し、スキップでもしそうな足取りで出かけていくのだ。つまり、うちの主人も、遊び好きなおんちゃんの一人と言うわけだな。誘われたら、仕事なんかはそっちのけ。まあ、鰻が食べられるから許すけど、これがどこかの公務員なら、謝罪会見は避けられないだろう。

 

さて。

この「はえ縄」というのは、鰻を捕まえる仕掛けのことである。長い紐に等間隔で取り付けた針に、小魚などの餌を突き刺し、鰻が潜んでいそうな場所に沈めて翌朝引き上げる。鰻がいそうな場所を見極めるのには熟練の技が必要らしく、首尾よく鰻が掛かっている人もいれば、餌だけ取られて、まったく捕れない人もいる。それが、この遊びの面白いところで、おんちゃん達は、腕を競い合って、あーだこーだとワイワイやるのが好きなのだ。「俺の鰻が一番デカい」だとか「俺が一番多く捕まえた」なんてことを、子供みたいにはしゃいで言い合っている様子は、見ていても楽しいものがある。

そして、捕まえた鰻を肴に、みんなで一杯やろう!となるのが高知のいいところ。

おんちゃん達が、みんなで鰻をさばいて、炭火を起こし、たれに漬けて焼く。ビールを用意するのもおんちゃん達。「〇〇ちゃん(私の名前)も、鰻食べにきいやー」と、今年も電話が掛かってきたので、私も鰻バーベキューに参加した。

もうね、川で捕って来た天然鰻よ。美味しいに決まっちゅうやろ!そりゃー、ビールもすすむわね。

という訳で……、途中からワタクシ、まったく記憶がございません(汗)。

来年は、飲みすぎないよう気を付けます!