ちゃららのごくどう日記

土佐弁で、なまけ者とか、ぐうたらな人のことを「ごくどうもん」と言います。自由な土佐の山間から、田舎のおばちゃんが、あれこれ書いてみます。

ビニールハウスの憂鬱

みなさま、こんにちは。

台風で仕事ができんので、ブログの更新でもしようかな〜と思い立ち、タブレット片手におやつを食べているちゃららです。

そうながですよ。台風20号が、思いっきり高知に向かって北上しゆうがです。現在午後の3時過ぎですが、風も強まってきたし、予報じゃこれから大雨も降るとか言うし……。主人や子供達(台風で子供達も仕事が休みになった)と自宅待機でテレビを見よったがですけど、風でビニールハウスが壊れなきゃいいがなぁ……と、若干心配しています。

なんせ、ビニールハウスには、まだ収穫してない柚子がたくさん残っちゅうんですよ。ハウスが壊れたらめっちゃ困る〜。

 

そうなんです。

我が家では、ビニールハウスで柚子を栽培しているんです。

ビニールハウスと言うと、気温が低い冬場に夏の作物を栽培する施設というイメージがあるのでしょうか。ビニールハウスで柚子を栽培していると伝えると、キョトンとした表情で、

「えっ?柚子って、冬の作物でしょう?なのに、ビニールハウス?」

と訊かれることが多いです。でも、徳島のすだちなんかもビニールハウスで栽培しているそうですから、それほどめずらしい話ではないのですけど……。

 

ハウス柚子の出荷は、主に青玉柚子です。

12月の終わり頃にビニールを張り、徐々に加温します(我が家の場合です)。花が咲くのは2月頃。柚子の花が満開になると、ビニールハウスの中は花の香りが立ち込めて、蜜が肌にまとわりつくような感じすらしてきます。実が収穫できる大きさになるのは6月初め。露地柚子の花が咲き始めるのが5月頃なので、露地柚子より早く収穫できるし、市場価格も露地柚子より高いという利点があります。

ただし、リスクももちろんあります。

台風銀座と言われる高知の場合、今回のような台風被害に合って、ビニールハウスが壊れることもしばしばで、我が家でも過去に4回ほど、ハウスが壊れて大損害ってことがありました。他にも、原油価格の高騰に伴い、加温用重油やビニールの価格も上がりましたし 施設のメンテナンス費用なんかもばかにはならない。市場価格が多少高くても、大して利益が上がらない年もあったりします。

 

つまり、賭けなんですよ、農業は。

法律で禁止されてないだけで、その経営スタイルはギャンブルなんです。

大きく当てて、遊んで暮らせたらいいのですが、なかなか、そう簡単にはいきません。貧乏暇なしってことなんでしょうね(笑)。

 

さて。

ビニールハウスで柚子を収穫していると、色んな生き物に遭遇します。

たとえば、カエルちゃん。これは、わりとじっとしていて見た目も可愛い。先日も目が合ったので、スマホでパシャリ。

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なんだか笑っているようにも見えます。

他にも、アゲハ蝶やトンボ、蝉やトカゲ等など、挙げるときりがないのですが、大抵は、可愛い生き物達で、仕事中に写真に撮ったり、癒やされたりしています

でもね、たまに、可愛くないアイツが出るんですよ。

ニュル〜とした、アイツ……。

そう!蛇(ギャァー 汗)。

アイツは、ホント可愛くないっっ!柚子を収穫しようとして実に手を伸ばしたら、その先の枝に巻き付いていたりする時があるんですっ!まあ、枝に巻き付いているのはシマヘビとかアオダイショウがほとんどで、噛み付いたりはしませんし、こっちが悲鳴を上げている間にどこかに逃げてくれるんですが、ビックリするし、鳥肌立つし、もう、やめて〜って感じです。 

そして、さらにやめて〜なのが、マムシ……。

これは、マジで困ります。

マムシのことを、土佐弁では「ハミ」と言うのですが、毒があるんですよ!(そんなん、みんな知ってますよね)

シマヘビやアオダイショウのように、木に登って巻き付いていたりはしませんが、木の根本や石積みの隙間とかでグルグルとぐろを巻いていて、ビニールハウスにも、たまに出没するんです(ギャァーッ)!独特の模様と、ズングリした体型で(頭が小さく、丈は短い)、他の蛇に比べて若干動きは鈍い感じですが、何しろ毒蛇ですから、噛まれちゃ大変と言うわけで、コイツだけは、見つけたら退治しなけりゃいけない。

こんな時、主人の存在がとてもありがたく、頼もしく思えるんですね。

「おとーさん、ハミっ、ハミがおるーっ!はよー来て!やっつけてー!」

と、お願いしたら、主人が棒っ切れでバシバシ叩いて退治してくれるんですから、この時ばかりは、ケヴィン・コスナーにも負けてないマイ・ボディーガード!

マムシは、他の蛇と違い、棒などで頭をバシッと叩けば、わりと簡単に仕留める事ができるのですが、なんせ、気持ち悪いし、怖いし、私のような素人は手元が狂って、上手く仕留めることができなかったりするんです。

だから、なるべくなら、主人のいない時に、マムシに遭遇したくはない……。

が……。

 

はい。過去に、2回だけ、主人のいない時に遭遇しました。

もうね、泣きながら、棒を振り回し、退治し終わった時には、冷や汗と鳥肌で、しかも、仕留めたマムシを放置しておくわけにもいかず、仕留めた後も身の毛のよだつ……。

後は、ご想像におまかせします。

 

あぁ、ダーリン、マムシが出そうな場所では、いつもそばにいてね〜。

とても都合よく、主人にお願いする私なのでした。